Ep.1-7 -目覚めし力-

「所でさ、イレギュラーって一体何なの?」

 

美沙子は二人に問いかけた。

 

竜一「イレギュラーってのはよ、警察何かじゃ手に追えねぇような凶悪犯、妖怪や化け物とかの総称よ。」

 美沙子「ふうん...そうなんだ...。 で、その妖怪とか化け物とかって、"無"からいきなり発生するの?」

 美佐子「違いますよ。昨年、妖穴(ようけつ)というのが開いてしまって、そこが地獄とか、亜空間とかに繋がっているんです。 大元は東京にあるらしいです。ハンターの方々は通称"ゲート"って呼んでますよ。」

美沙子「そうなんだ。何でその妖穴?は開いちゃったの?」

 美佐子「真相は定かではありませんが、空間の歪みによって開いてしまったそうです。 何百年に一度とか、その位レアケースな程強い歪みだったそうですよ。それが去年なんです。」

 美沙子「ちびみさやけに詳しいんだな。で、ハンターの本当の目的はそのゲートを封じる。ってワケか...。」

竜一「そういぅこった。」

 美佐子「はい、私は理系の大学で科学を専攻していたので、ハンターになってから色々と調べてるんです。」

美沙子「そっかそっか😄 それなら何か納得だわ😊」

 美佐子「まぁ、私にゲートを封じるなんて絶対無理ですけどね...。」

美沙子「そんなのわかんねぇだろ。それ封じないと、一般人が無駄死にしたりするワケじゃないか。 だからやらないと。 東京目指せばいんでしょ。」

 竜一「おいおい、ゲート封じちまったら、飯の種が無くなんぞ。」

美沙子「そんなの関係ないよ。 もしかしたら、ハンターなんて物だって存在しなくてもいいかもしれない訳だしさ。 だから封じるよ。 絶対。」

 竜一「まぁ、お前はお前の好きにしろよ。」

美沙子「そうさせてもらうよ。 その為にもお前達の力が必要なんだ。 頼むぞ。」

 サラマンダー「時に美沙子よ、お前の戦魂(せんこん)はどえらい濃ゆいな。 磨き上げればとてつもなく強くなれるぞ。」

美沙子「戦魂? 何それ?」

 サラマンダー「戦魂というのは、それぞれが持つ戦闘力とか、オーラとかみたいなもんだ。 鍛えると相手の戦魂を読んだり、計ったりできるようになる。 戦魂を使って体の一部分を変形させたりする者もいる。」

美沙子「へぇ...それはすごいや...。 よし、アタシも鍛えるよ、その戦魂とやらを😄サラマンダー、協力してくれよ。」

 サラマンダー「良かろう。宿主が強いに越した事はない😊」

美沙子「ありがと♪ 恩に着るよ😊」

 竜一「所で美沙子、お前この前睨んだゴブリンのやつ、わかっててやったのか?」

美沙子「いや、ただ頭にきたから睨んだだけだけど...。」

 竜一「やっぱり気付いてねぇのか...。 それは眼力(がんりき)、立派な能力の一つだ。」

美沙子「眼力? 何それ?」

 竜一「眼力ってのはよ、この前みてえに相手を睨んだだけで怯ませたり、服従させたりする能力よ。強くなれば気絶させる事もできる。 噂じゃあ、相手には何かしらの獣や伝説上の生き物に睨まれている様な感覚に陥るらしい。 まぁ、お前の場合"拳狼"なんて呼ばれてたくらいだから差し詰め狼だろうよ。」

美沙子「そんな能力知らぬ間に使ってたのか。(そういえば昔からそうだったような気がする...。」

 美佐子「それを補足すると、眼力は戦魂と連動しているらしくて、戦魂が強くなると眼力も強くなるらしいです。」

 サラマンダー「お前そんな能力まで持ってたのか。いかにも、その娘の言うとおりだ。眼力は戦魂が強くなれば成る程効果も強まる。」

美沙子「成る程な。 じゃあ、戦魂を鍛える=眼力も鍛えるって事だな😊 OK♪」

 

 

 サラマンダー「(コイツ、とんでもない戦士になりそうな予感がする...。コイツならば本当に、黒龍を封じることができるかもしれん...。」

 

美沙子「よし、そしたらさ、次の依頼が来るまで修行しよう😄」

 竜一「そうだな。ダラダラしてっと体がなまっちまうぜ。」

 美佐子「そうですね。私も少し調べ物とかしたいですし...。賛成です😄」

 

美沙子「OK♪ よっしゃ!鍛えるぞおぉぉぉ!」

 

サラマンダーと共に戦魂を鍛える事になった美沙子。 果たして、使えるようになるのだろうか。

 

To be continued...