Ep.1-19 -マサを追え。1-

結局酒場で発見したマサの手先からは居場所を突き止められなかった一行。

果たして宿敵はどこにいるのだろうか。

 

美沙子「アイツ、どこにいるんだ...。 絶対捕まえてブッ飛ばしてやる...!!」

 竜一「まっ、そう簡単には見つからねぇだろうよ。こっちが戦魂を読める距離まで詰めれば当然向こうも読める距離にいる。戦う気が無けりゃ逃げるだろうよ。」

美沙子「あっ...。」

 竜一「何だ?」

美沙子「それってさ、逆を言えば、相手が読めない距離だったとしてもこっちが先読みする事も可能って事だよな?」

 竜一「まぁ...出来ねぇこたぁねぇが、それ相応に難しい。かなり研ぎ澄まさないとそれは不可能だ。」

美沙子「なるほど、出来ない訳ではないのか。ちょっと真剣にやってみるか。」

 竜一「お前なら出来るだろうな。今すぐ出来るかは知らねぇが。」

 

所変わって.....。

 

美佐子「しかし、何故あなた達はこんな事をしてるんですか?」

 手先「そんなん知るかよ...。日本統治が何とかだって言ってたがな...。オレはただ、強い奴に付いて行く。それだけさ。」

美佐子「あっ、来ましたよ。」

 警察官「宇和島警察署の者です。連絡を頂いたハンターの方々ですね。ご協力ありがとうございます。それでは、身柄を連行します。 この町は危険です。道中、何卒お気を付け下さい。」

美佐子「はい。ありがとうございます。よろしくお願いしますね。」

 

無事引き渡した美佐子達。 酒場を出ようとしたその時だった。

 

"ギイィィィィィィィィ.....。"

 

ドアの開く音がした。

 

「オレの部下達と遊んでくれたみてぇだなぁ....オイ...。」

美佐子「だ、誰ですか?!(斧持ってる...!マズいな...。)」

「ココ(宇和島)でオレを知らねぇ奴なんてまだいるのかぁ...まぁ、名前なんざ教えた所でお前らは今死ぬがなぁ...!!」

 

男はそう言い放つと手に持った斧を振り上げた。

 

「死ねえぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」

 

 

(ガキイィィィィィンンン!!!)

 

振り下ろした斧を誰かが止めた。

 

「何だテメェは.....邪魔するんじゃねえぇぇ!!!」

サラマンダー「へっ、ガキが。こっちは400年以上生きとる精霊じゃぞ。 ナメてもらっちゃ困るのぅ(笑)」

 美佐子「サラマンダーさん...!」

サラマンダー「ちびガキ、コイツとはアタシが遊ぶ事にする😁先に美沙子達の所へ行け。」

 美佐子「あっ...はいっ...!!ありがとうございます!コタローさん、行こう!」

コタロー「お、おう!!せっかく俺様がブッ飛ばしてやろうかと思っていた所だが、残念だ...。」

 美佐子「早く行きましょう!」

 

美佐子とコタローを先に向かわせたサラマンダー。

 

サラマンダー「さぁ、これで正々堂々サシで勝負と行こうじゃないか。我が炎の力、とくと見るがいい...!」

「上等だ....。後で泣き言言うんじゃねぇぞ(笑)」

サラマンダー「それはコッチのセリフじゃ(笑) 行くぞ!!!!」

 

(ピリリリリリリッッッ!!)

 

美沙子「あっ、ちびみさからだ!..........はい、もしもし!」

 美佐子「あっ、美沙子さん...無事引き渡しました。なんですけど、新しい敵が酒場に現れて...。」

美沙子「何だって?!倒したのか?!」

 美佐子「いえ、サラマンダーさんが私とコタローさんを先に酒場から出して一人で戦ってます...。」

美沙子「.............そうか。 アイツがそう言ったならアイツを信じよう。とりあえず今いる場所の地図送って待ってるから、合流しよう。」

 美佐子「わかりました。急いで向かいます。」

 

(ガチャっ.......。)

 

竜一「何かあったのか?」

 美沙子「サラマンダーが一人で酒場に来た手先らしき奴と戦ってるらしい。アタシ達も急ごう。とりあえずここでちびみさ達を待つ。」

竜一「なるほど。」

 

ひとまずちびみさ達を待つ事となった美沙子と竜一。

 

 

サラマンダー「アタシらに危害加えようって事は、お前もあのマサとか言う奴の手先か。アイツは今どこにおる? 答えよ!!」

 男「これから死ぬ奴にそんな事教える必要はねぇ!死ねえぇぇぇ!!!」

 

男は手に持った斧を再び振り上げた。

 

(バゴオォォォォォォンンン!!!)

 

斧は傍にあったテーブルを真っ二つに割った。

 

「へっへっ!!殺(や)ったか?!」

 

サラマンダー「あまりにも遅くて眠ってしまいそうじゃい(笑) 図体とパワーだけはいっちょ前じゃが、いかんせんとてつもなく頭が悪いようじゃな(笑) ほれ、こっちだ😁」

 

サラマンダーは少しずれた場所に立っていた。

 

「テンメエェェェ...!!次は外さねえぇぇ!!! 死ねえぇぇぇぇぇ!!!!」

 

再び巨大な斧がサラマンダーに向かって振り下ろされる。

 

(ドゴオォォォォォォォンンンン!!!)

 

また一つテーブルが真っ二つになった。

 

「今度こそ殺ったか?!?!」

 

砂煙が消えかかった時だった。

 

サラマンダー「なっはっはっ(笑) 遅い遅い(笑)」

 

「なっ.....?!」

 

サラマンダー「もう逃げるのは飽きた。眠ぅてしまう(笑) "オニ"を交代してやろう😊」

「テメェ.....ナメてんじゃねぇぞおぉぉぉぉぉ!!!!」

 

 

再び斧がサラマンダーに向かって振り下ろされた。

(バゴオォォォォォンンン!!!)

 

サラマンダー「だからオニを交代すると言うたろぅ...。」

「?!」

 

サラマンダーは男の真後ろに立ち掌(てのひら)を腰の辺りに当てていた。

 

サラマンダー「ふふっ、アイツの技をそのまま借りるかのぅ(笑)」

 

サラマンダーは構えた。

 

「まっ、待て!後生だ!マサさんの居場所は言う。だから命だけは助けてくれ!」

サラマンダー「何じゃ? 急に命が惜しくなったか?(笑) ならば奴の居場所を吐いてもらおうか。」

 

命乞いをしてきた男に、一旦構えを解いたサラマンダー。

 

サラマンダー「ほれ、はよ言え。でなければ再び構えお前を倒すぞ。」

「あぁ...ありがとよ...マサさんは今......教えるワケねぇだろおぉぉぉぉ!!!死ねえぇぇぇぇ!!」

 

再びサラマンダーに牙を剥いた男、だが攻撃がサラマンダーに当たる筈(はず)もなく、虚しく空振りした。

再びサラマンダーの掌が男の腰に当たる。

 

サラマンダー「最初(ハナ)から信じとらん。このガキが。もうよい。力には力で対抗させてもらう。」

「まっ、待て!今度こそちゃんと言う!なぁ、待ってくれよぉ!」

サラマンダー「黙れ。心突(しんとつ)....牙炎衝(がえんしょう)......!!」

「う゛あ゛ぁぁぁぁ!!!」

 

男の体を炎の柱が貫いた。

 

(バサッ.......!!)

男は倒れた。

 

サラマンダー「結局倒してしもぅた。さて、美沙子の所へ戻るか。」

 

酒場を後にしたサラマンダー。美沙子達とすぐに合流できるのであろうか。

 

To ce continued...