Ep.1-22 -マサを追え。4-

「待ってくだせぇ!姉御ぉぉ!!」

 

突如駆け寄って来た二人組の男。

彼等は敵なのか、それとも味方なのか。

 

美沙子「誰だ、お前ら?!」

「っ...ゼェ.....ゼェ....オレ達は...ギンジと...。」

「コータローと言います...ハァ....ハァ...。」

美沙子「そうなのか。で、アタシに何か用か?」

 ギンジ「オレ達、姉御達が最初にいた酒場にいたんす! アイツをぶっ飛ばすって叫んだのも聞いてました! だから、自分達もって...必死に街中探し回ったっす!!」

美沙子「そっかそっか...それは悪い事したな...ごめんな。 所で何故アイツぶっ飛ばしたいんだ?」

 ギンジ「自分は...妻を誘拐されました...。」

 コータロー「オレは息子を...。」

美沙子「...............。 お前ら、ハンターか?」

 ギンジ「いえ、ただの住民っす...でもどうしても復讐してやりたくて...アイツが憎くてたまんないっす...!」

 コータロー「その通りで...是非オレ達にもお供させて頂きたいと思い駆け付けた次第っす...。」

美沙子「............そうか....でもダメだ。」

 ギンジ「?! 何故ですか姉御?! 妻の仇討ちがしたいっす....!!! お供させて下さい...!!」

美沙子「政府関係者ではない人間が他人に暴力振るえばお前らが罪人になるんだぞ? だからダメだ! ただし....。」

 コータロー「ただし.......?」

美沙子「付いて来い...。必ずアタシがぶっ飛ばす! これはケンカだ。 サシでやりてぇんだ。 だからお前ら絶対手出しするな。 それだけ約束してくれ。 必ず奥さんも息子も助ける!!」

 二人「わかりました....ありがとう......ございます.....!!!」

美沙子「よしっ!そうとなればさっさとぶっ飛ばしに行くぞ!! 行くぞ!野郎共!!」

竜一「おうよっ!」

美佐子「あっ...はい....(涙)」

サラマンダー「サクッと片付けるぞ(笑)」

二人「はいっ......!!」

 

地元住民であるギンジとコータローに声をかけられ、合計6人でマサの元へ向かう事となった一行。

 

ギンジ「所で姉御、行くあてはあるんですかい??」

 美沙子「いや、ない😄」

二人「えぇぇぇぇーーー!!😱」

 コータロー「じゃあどうすんすか?! どうやってアイツを?!」

美沙子「まぁまぁ落ち着け😄 手段はあるから😄」

 ギンジ「はぁ.....ホントっすか...?」

竜一「問題ねぇ。任せろ。」

 ギンジ「わかりました...。」

美沙子「それにアイツは、もうそんな遠くにはいねぇ。もうすぐ会える。」

 コータロー「えっ!マジすか?!」

美沙子「あぁ、マジもマジで大マジだ。」

 コータロー「わかりました!!」

 

歩いていたその時だった。

 

コータロー「っ!? 痛エェェェェ!!!」

 ギンジ「どうした?!コータロー!! おい...何だこりゃ...!」

 

コータローのふくらはぎに一本の矢が刺さっていた。

 

美沙子「おい....誰だ....誰かいんのか?! いるなら出てこい!! 勝負してやる!! ちびみさ、救急車!」

 美佐子「あっ、はい!」

ギンジ「おい、しっかりしろコータロー!」

 コータロー「痛ぇよ...。 死ぬのかオレ...。」

ギンジ「大丈夫だ。すぐ病院へ行くぞ。気をしっかり持て。」

 美沙子「リュウ、先行っていいか?」

竜一「ちっ...行けよ。」

 美沙子「悪ぃ、よし、先へ進むぞ!」

 

竜一とコータローを残して先に進む事になった美沙子一行。

ターゲットはもうすぐそこにいるはずだ。

 

美沙子「こっちだ...。(読める距離まで来てる。もうすぐだ...。)」

 サラマンダー「そうみたいだな。(こやつ、本当に成長が早い。ここまでの力を有する者がまだおったとは...。)」

美沙子「サラマンダー、入っとけ。」

 サラマンダー「承知。」

 

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コータロー「っ....兄さん、すまねぇ...。」

 竜一「気にすんな。別にオメェが悪ぃワケじゃねぇだろぅよ。」

 

程なくして救急車が到着した。

 

救命士「急患の方は?」

 竜一「コイツだ。早く手当てしてやってくれ。 終わったら後でここに連絡よこせ。オレは先を急ぐ。」

 

竜一は名刺を渡した。

 

救命士「...ハンターの方でしたか。ご武運を! こちらはお任せ下さい!」

 コータロー「兄さん....!」

竜一「何だよ?」

 コータロー「頼みます...!」

竜一「..........任せとけ。」

 

搬送されていったコータロー。

出発しようとしたその時だった。

 

「待て。」

 

竜一「? 誰だオメェ?」

 

一人の男が竜一の進行方向に立っていた。

 

「オレの名前はキョウジ、マサさんの右腕よ...。お前は今からここで死ぬ事になる...あばよ...。」

 竜一「へぇ~随分と大物がテメェの方からフラフラと現れるとはな!(笑) 飛んで火に入る夏の虫とは言ったもんだ。 テメェなんざオレ一人で十分だ。」

キョウジ「言ってくれるじゃねぇか...。 ここで死んで、アイツらもマサさんに殺され、仲良く地獄へ落ちるんだな! オラアァァァァァァァ!!!」

 

(ガキイイィィィィィンンン!!!)

竜一はキョウジの攻撃を止めた。

 

竜一「まぁ遅かねぇが、速くもねぇ...。 そんなもんか?(笑)」

 キョウジ「へっ、大口叩いてられるのも今のうちだ...。」

竜一「じゃんじゃん来いや雑魚が!!」

 

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美沙子「こっちだ。 もう近くまで来てるぞ...。」

 美佐子「怖いよぉ...帰りたいよぅ...。」

美沙子「何言ってんだよ今更?! アイツぶっ飛ばして宇和島を自由にするんだ! 今更引けるか!」

 美佐子「すいません......(涙)」

 

ザッ.....。

 

美沙子「やっと会えたな...鬼ごっこはお終いだ!!!」

 マサ「遅かったじゃねぇかよ...。 待ちくたびれたぜ。」

美沙子「テメェが逃げ回ってたんだろうが。 もう逃がさねぇ...タイマンで勝負だ!!」

 マサ「いいだろぅ....武器も持たない愚か者が、このオレの居合の恐ろしさを知るがいい...。」

美沙子「絶対お前を倒す!!!」

 

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玲子「会えたか.....。」

 峯子「そのようですね。 もう出発しますか?」

玲子「あぁ...ちっと遠いし、もう行こう。またどこかで再会するだろうよ😊」

 峯子「了解です😊 さぁみんな!出航しよう!」

 

「イエッサーーー!!」

 

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竜一「そんなもんで終(しま)いか?(笑)」

 キョウジ「何言ってやがる。まだまだだ。 そういやお前、裏の世界じゃ有名なあの殺人犯、野口竜一じゃねぇか...。散々修羅場くぐってきた輩がマサさんを知らぬ訳であるまい!」

竜一「知るかあんな小物(笑) 虫かごみてぇな場所でイキがってるような雑魚に用はねぇ(笑)」

 キョウジ「虫かごとは言い様だな...。愛媛ほぼ全域を牛耳ってる男よ...。 もうすぐあの方も動き出す...。 日本は力が支配する国になる!!!」

竜一「五島のジジイか? 最近大人しくしてやがるからてっきりくたばったかと思ってたわ(笑) アイツ生きてんのか?」

 キョウジ「生きてるに決まってるだろぅ...。あの方が万が一死ぬなんて事がありゃあ、この国の勢力の均衡が崩れて今より混沌とする事は間違いない...。 」

竜一「確かに間違っちゃいねぇわな。だが、四天王だ五暴神だと他にもいるだろうよ。」

  キョウジ「そいつら全員が玉座を狙って暴れ回る...。お前に想像出来るか?」

竜一「ヤベェだろうな(笑) 政府じゃ手に負えねぇかもしれねぇ(笑)」

  キョウジ「あぁそうさ...あの方はいるだけでこの国の均衡を保てる程偉大なる存在! だからオレは"こっち側"に付いた。 それだけの事だ...。」

竜一「へぇ、ソイツァご苦労さん(笑) 支配なんつぅのはガキのやる事よ(笑) オレは自由の為に何かを斬る。 この国がどうなろうが自身が自由ならそれで構わねぇよ(笑) さぁ!続きを始めようぜ!!」

 

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マサ「どうしたぁ? 来いよ...(笑) 怖じ気づいたか?(笑)」

 サラマンダー(美沙子、周りもよく気にしながら戦え。どんなセコい手を使ってくるかわからん。)

美沙子「あぁ、わかってる。 下手に間合いに入れば即斬られるだろうしな。」

 マサ「何をブツブツ言ってやがる?来ねぇならこちらから行くぞ!! 薮切(やぶきり)!!」

美沙子(速い!!)

 

 

(ガキイイィィィィィンンン!!!!!!)

 

遂に始まった美沙子VSマサの決闘。

美沙子は勝てるのだろうか。

 

To be continued...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Ep.1-21 -マサを追え。3-

美沙子達の元へ向かう玲子と峯子。

すぐに合流出来るのであろうか。

 

玲子「まぁそんな遠くにはいないだろ。割と感じる。すぐに会えるさ😊」

 峯子「そうみたいですね。早く向かいましょう。」

玲子「しっかし、ドイツもコイツもシケた顔(ツラ)して歩いてんな、この町は。」

 峯子「仕方ありませんよ。支配されて怯えながら生活してるんですから。」

玲子「それもそうか...。そんな町を救うニューヒーロー、美沙子!!ってか😊」

 峯子「そんな所ですね(笑)」

 

 

二人は一人の男とすれ違った。

 

「オイ、待てお前ら。」

 

男が話しかけてきた。

二人の足が止まった。

 

玲子「何だよオッサン?アタシ達に何か用かい?😊」

 男「見かけねぇツラだな。新規の奴隷か?」

玲子「あつはつはっ(笑)奴隷?(笑) 笑わせないでくれよ(笑) "観光"だ(笑)」

 男「観光?こっちこそ笑わせんじゃねぇよ(笑)死にてぇのか?お前?(笑)」

玲子「死にたいのはお前の方じゃないのか?(笑)」

 

気付くと周りには人だかりが出来ていた。

 

男「丁度いい。見せしめにテメェぶっ殺してやる!! イイ女だが態度が気に入らねぇ!死ねえぇぇぇぇぇ!!!」

 

「あの人、殺されてしまう...!!」

 

男の持った槍の先端が玲子の額に照準を合わせた。

 

「やめてえぇぇぇぇ...!!!」

 

玲子「アイスフィールド...。」

 

しばらくして目を背けていた野次馬達が再び目を開けた。

 

「生きてる...!!」

「オイ!生きてるぞ!!」

 

(ウオォォォォォ!!!)

 

「何だあの姉ちゃん! わかんねぇけどすげーぞ!!」

 

峯子「ったく、何騒いでんだか...玲子さんの事知らないのか?(-。-;)」

 玲子「そりゃ知らない奴等だっているだろうよ(笑)」

峯子「ならたった今、知らしめて帰りましょう😊」

 

男「っ....!何だこりゃ?! テメェ能力者か?!」

 

男の体は顔半分を除いて全て凍り付いていた。

 

玲子「今頃気付いたって遅ぇよ。さて、どうする? 死んどくか?😊」

 男「へっ、この程度で調子に乗るんじゃねぇよ...! 体が凍ったくれぇで何だってんだ!! 殺(や)れるモンなら殺ってみろ!!」

玲子「自分がどういう状況に置かれているのか分かってないみたいだねぇ...それじゃ、軍人にはなれないよ...😊」

 男「へっ、国家の犬になんざ誰がなるかバカが!! 」

玲子「何とでも言ったらいい😊 じゃあアンタには、アイツおびき寄せる為のエサとして死んでもらうよ...。アイスマジック...。」

 

その時だった。

 

「あっ!あれ玲子じゃないか?!」

「あっ? ホントだ!誰かと戦ってねぇか?」

「とりあえず走ろう! オーイ! 玲子~!!」

 

少し離れた場所に美沙子の姿があった。

 

玲子「ん? ありゃりゃ、向こうの方が早かったか...。」

 峯子「相変わらずやかましい娘だ...(-。-;)」

 

美沙子達が玲子達の元へ到着した。

 

美沙子「何だ玲子、まだいたのか?!😄 って、コイツ凍ってる!!😱 敵か?!」

 玲子「あぁそうだ😊 今からコイツを殺す😊」

美沙子「えっ...ちょっ...待てよ...!!」

 玲子「あばよオッサン...。地獄てまた会おう...。爆(バースト)......!!」

 

 

(バリィィィィィィィン!!!)

 

玲子がそう言うと男はただの氷が割れたかの様にバラバラになった。

 

「何だあの姉ちゃん...!敵なのか味方なのかわからねぇ...!逃げろおぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

野次馬達が一斉に捌けていった。

 

美沙子「あ゛っ....何も殺す事無かっただろ...!! オイ!!」

 

美沙子が玲子に喰ってかかった。

 

玲子「美沙子、お前はこれから日常的にこんな光景を目の当たりにする事になる。 戦場(ココ)じゃ殺すななんてキレイゴトは通用しない。食うか食われるか、それだけだ。」

 美沙子「でも...どんな資格があろうとも、人を殺めていい権利なんて誰にも無いと思ってる。 だから許せない。 たとえそれが正義の為、平和の為だったとしても...。だからアタシは今お前が許せない!」

玲子「お前がアタシをどう思おうが勝手だが、それがキレイゴトだって言うんだよ。自衛隊の大将なんてみんなこんな人間さ。許すも許さないもお前の自由だ。ただ美沙子、一つだけ忘れるな。」

 美沙子「何だよ...?」

玲子「"命を奪う事にだけは慣れるな。"」

 美沙子「?!」

玲子「アタシだって楽しんでなんかやっちゃいねぇさ。ただ、コイツに怯えてる人数を考えた時、殺す事が最良、そう判断しただけの事だ。 慣れてもいねぇ。慣れたくもねぇ。ただ一人の軍人として一瞬の判断を迫られた。それだけの事だ。」

 美沙子「そりゃ...そうだけど...。」

玲子「だからお前は、そのキレイな心を絶対に失うな。そのまま強くなれ。人を殺める事に慣れると歪んだ正義の形になる。それはもう悪党共とニアイコールだ。悲しむのは勝手だが、"ココ"では全て押し殺して堪えろ。よく肝に銘じておけ。」

 美沙子「...........わかった...。」

玲子「それでいい...。(強くなれ....道は外すなよ...美沙子...。)」

 美沙子「お前は強いな......玲子....。」

玲子「なぁに、強くなんかないさ😊 立場上やらなきゃいけない事をやっている。ただそれだけだ😊あっ、そういや、賞金首に会ったぞ。」

 美沙子「えっ?!ホントか?!どこにいる?!」

玲子「あっちだ。お前ならもう戦魂読める距離までいるだろう。 アタシは野暮用が出来たから出発する。 お前なら必ず勝てる。またどこかで会おう😊 達者でな。」

 美沙子「わかった! ありがとう!恩に着るよ😄 よしっ、行くぞ!」

 

マサの居場所を聞いた美沙子一行は玲子達と別れを告げた。

 

美沙子「よしっ、玲子が教えて場所へ向かうぞ!!」

 竜一「っし、ぶっ飛ばしてやらぁ。」

 

出発しようとしたその時だった。

 

「待ってくだせぇ!姉御ぉぉ!!」

 

美沙子「ん?誰だ?お前ら?!」

 

そこには男二人が息を切らして立っていた。

果たしてこの男達とは。

 

To be continued...

 

 

 

 

 

 

Ep.1-20 -マサを追え。2-

とある酒場にて。

 

美沙子「見つかんねぇ...大半が手先かビビりながら生活してる状態、キリがないなぁ...。

 美佐子「そうですね...。どうしましょうか...。」

竜一「戦魂読めねぇのか?」

 美沙子「ずっと読んではいるんだけど、弱すぎて辿るのが難しいよ。今のアタシにはまだ無理かも...。」

コタロー「まぁ、とりあえずあのサラマンダーとやらを待とうじゃないか。話はそっからだな。後、オレは野暮用があるから抜けるぞ。ここまで送ってきてくれてありがとな。短い間だったが世話になった。名前までもらって感謝するよ😊」

 美佐子「えっ、コタローさん行ってしまうんですか? 寂しいな...。」

コタロー「元々その約束さ、またどこかでバッタリ会うかもしれないしな。お互い頑張ろう。ありがとな、みんな😊」

 美沙子「ホントに短かったけどありがとな😄 お前は友達だ😊 またどこかで会おう!😊」

 

そう言い残すとコタローは酒場を後にした。

 

美佐子「寂しいですね...。」

 美沙子「なぁに、出会いあってこその別れさ😊 死んじまったワケでもあるまい。また会えるよ😊 絶対に。」

 

(ガチャッッッ.....。)

酒場のドアが開いた。

 

サラマンダー「おぉ、おったおった😊 思ってたより遠くにいたわい(笑)」

 美沙子「おっ!サラマンダー!敵から何か情報は聞けたか?!」

 

サラマンダーが美沙子達と合流した。

 

サラマンダー「.....................。」

 竜一「どうした?」

サラマンダー「しつこいからぶっ飛ばしてしまった😄」

 美沙子「おっま!何やってくれてんだよ?!😠何か聞き出さなきゃ意味ないだろうが!!😠」

美佐子「美沙子さんやめてくださ~い(T_T)」

 サラマンダー「あっはっはっ(笑) ついな(笑) 魔が差してしもぅた(笑)」

美沙子「結局情報0かよ...どうすんだよ...(-。-;)」

  サラマンダー「ただし、ただしじゃ。」

美沙子「何だよ?」

 サラマンダー「奴の戦魂が少し近付いた。逃げる気は無さそうだ。」

美沙子「おっ、それホントか?!だったらさっさとそれを辿ってアイツぶっ飛ばして宇和島を自由にするぞ!」

 サラマンダー「まぁ落ち着け。向こうもどう出るかわからん。もう少し様子見しよう。」

 

どうやらマサが宇和島にいるのは間違いないようだ。

所変わって......。

 

峯子「ねぇ玲子さん、私達までそのマサとかいうの探してどうすんですか...(-。-;)」

 玲子「"ヒマつぶし"かな😊」

峯子「はぁ...(-。-;) やっぱり気になるんですか?あの子。」

 玲子「まぁなぁ...。あの子、必ず台風の目になるよ。 "次の世代" だ😊」

峯子「そうなんですかねぇ...。確かにすごい戦たまでしたけど、これから先がどうなるか...。」

 玲子「なぁに、死ななきゃどうにだって転がるさ😊 故に突然敵になる可能性もある。 それに、一緒にいたあのあんちゃん、あの時の...。」

峯子「あっ、やっぱり...司法取引ですよね?噂には聞いてましたけど、本当にそれで外に出てきたであろう人間は初めて見ましたよ。個人的にあまり好きな制度じゃありませんが...。」

 玲子「まっ、元罪人だろうがメンタルも強い、体力もあり、緊迫した状況での冷静な判断等自衛隊に属してる人間と何ら遜色ない事は間違いないワケだ。人手が足りないのも事実だしな...。まっ、司法取引で出てきた人間なんざ戦闘マシーンも同然。現代の神風特攻隊ってとこかな。」

峯子「まぁ、そうなんですけど...。被害者側の家族などの事を考えると胸が苦しいというか...。」

 玲子「気持ちはわからんでもないさ😊 まぁでも、ハンターなんて忍者みたいなもんで認知度なんてほぼ無いに等しい隠密部隊だからな。まさか外に出てきているなんて思わないだろうよ。 んっ、どうやらテメェの方からこっちに用があるみたいだね...😊」

峯子「来ますね...誰かが。この町の中ではかなり大きい戦魂ですね。こっちから向かいますか?」

 玲子「そうだね😊どんな奴なんだか顔(ツラ)だけ拝んでおこうか😊アタシ達が相手する程の大物じゃないしな(笑) いきなり外に飛び出たお嬢ちゃんには丁度いい相手だろうよ😊」

 

大きな戦魂を見つけ向かって行く玲子。

果たして戦魂の持ち主はマサなのだろうか。

相手も感じてこちらへ向かって来ているのだろうか。

 

玲子「向こうも逃げる気はないようだね。段々近付いてる。向こうはどっかで止まってんなぁ。」

 峯子「みたいですね。このまま進みましょう。」

 

歩みを進める玲子と峯子。

程なくして二人は歩みを止めた。

 

玲子「別のがいるね😊」

 峯子「そうみたいですね。私が行きますか?」

玲子「いや、絡んで来る気はなさそうだし、ほっとけばいいだろ😊」

 峯子「了解。行きましょう。」

 

10分程歩いて再び足が止まる。

 

玲子「近いな。」

 峯子「えぇ...もうかなり近くにいるようですね。」

玲子「用心しとけよぉ😊」

 峯子「全く、呑気な人ですね(-。-;)」

玲子「アタシ強いから👍️」

 峯子「はいはい...(-。-;)」

玲子「あぁ?!何か不満か?!😠」

 峯子「別に...(-。-;)」

 

 

 

「テメェ等の方からノコノコと現れるとはぁ、バカな奴等だな....。」

 

 

峯子「誰だ?!」

 

そこには男が一人立っていた。

 

玲子「お前かぁ、マサとか言う賞金首は?」

 

男はしばらくして口を開いた。

 

マサ「いかにも。 だがしかし、海保の大将あろうモンがこんな町で何してやがる? 有給取ってバカンスか?(笑)」

 玲子「んなワケねぇだろぅ。あるお嬢ちゃんが狙ってる賞金首っつぅのはどんなもんか、見に来ただけさ😊」

マサ「高みの見物ってワケか(笑) 大将様になるとドエレぇ鼻が伸びるんだな(笑)」

  玲子「あぁそうさぁ(笑) 折れるもんなら折ってごらんよ😊 弱ェ男に、興味はない😊」

マサ「へっ!まぁいい。 もうすぐ"あの人"が動き出す...。そうなりゃこの国は暴力が支配する軍事国家になる...弱ェ奴は死ぬ。それだけだ。」

 玲子「(あの人?まさか...。)へぇ~😊 だったらお前は"死ぬ側の人間"だな😊」

マサ「何だとテメェ...あんまり調子に乗るんじゃねぇぞ。大口を叩いてられるのも今のうちだ(笑)」

 玲子「大口なら24時間365日叩いてやるよ😊 そしてそのセリフ、そっくりそのまま返してやるよ😊」

 峯子「そうだそうだ!そんなふざけた国家には私達がさせねぇ! 必ず止めてやるよ!」

マサ「へっ、まぁお互い貫きたい正義を貫けばいいさ。勝った奴が正義だ。最後まで生き残った奴が正義だ。シンプルな話さ。」

 玲子「そうだな😊じゃあアタシはお暇させてもらうとするよ😊 せいぜいぶっ飛ばされないように頑張れ😊」

マサ「お気遣いどうも(笑) 次会ったら斬り殺してやる(笑) それまで生きてろよ(笑)」

 玲子「はいはい😊峯子、行くよ。」

峯子「あっ、はい!」

 

その場を後にした玲子と峯子。

 

峯子「玲子さん、アイツ強いんですか?」

 玲子さん「大したことねぇだろ?この辺なら確かに強い戦魂だし弱かねぇんだろうが、全国的に見れば大したことはないさ😊勝てるよ、美沙子なら😊」

峯子「本当に任せていいのか不安ですが(-。-;)」

 玲子「なぁに、その為に滞在してるのさ😊 最悪助けて報酬もこちらが頂く😁」

峯子「セコっ!(笑)」

 玲子「当然だろぅ?!倒したのアタシなんだから😁」

峯子「まぁそうですけど...。めっちゃいいとこ取りやん...最低やん....(-。-;)」 

  玲子「何か言ったか?!😠」

峯子「別に...(-。-;)」

  玲子「よろしい😊さて、また美沙子に会いに行くかな😊」

峯子「えっ、また会いに行くんですか?!」

 玲子「あぁ、居場所教えてやろうと思って😄」

峯子「わかりました。じゃあ向かいましょう。」

 

 

美沙子の元へ向かう玲子と峯子。

まだマサに遭遇出来そうにもない美沙子一行であった。

 

To be continued...

 

 

 

 

 

 

 

Ep.1-19 -マサを追え。1-

結局酒場で発見したマサの手先からは居場所を突き止められなかった一行。

果たして宿敵はどこにいるのだろうか。

 

美沙子「アイツ、どこにいるんだ...。 絶対捕まえてブッ飛ばしてやる...!!」

 竜一「まっ、そう簡単には見つからねぇだろうよ。こっちが戦魂を読める距離まで詰めれば当然向こうも読める距離にいる。戦う気が無けりゃ逃げるだろうよ。」

美沙子「あっ...。」

 竜一「何だ?」

美沙子「それってさ、逆を言えば、相手が読めない距離だったとしてもこっちが先読みする事も可能って事だよな?」

 竜一「まぁ...出来ねぇこたぁねぇが、それ相応に難しい。かなり研ぎ澄まさないとそれは不可能だ。」

美沙子「なるほど、出来ない訳ではないのか。ちょっと真剣にやってみるか。」

 竜一「お前なら出来るだろうな。今すぐ出来るかは知らねぇが。」

 

所変わって.....。

 

美佐子「しかし、何故あなた達はこんな事をしてるんですか?」

 手先「そんなん知るかよ...。日本統治が何とかだって言ってたがな...。オレはただ、強い奴に付いて行く。それだけさ。」

美佐子「あっ、来ましたよ。」

 警察官「宇和島警察署の者です。連絡を頂いたハンターの方々ですね。ご協力ありがとうございます。それでは、身柄を連行します。 この町は危険です。道中、何卒お気を付け下さい。」

美佐子「はい。ありがとうございます。よろしくお願いしますね。」

 

無事引き渡した美佐子達。 酒場を出ようとしたその時だった。

 

"ギイィィィィィィィィ.....。"

 

ドアの開く音がした。

 

「オレの部下達と遊んでくれたみてぇだなぁ....オイ...。」

美佐子「だ、誰ですか?!(斧持ってる...!マズいな...。)」

「ココ(宇和島)でオレを知らねぇ奴なんてまだいるのかぁ...まぁ、名前なんざ教えた所でお前らは今死ぬがなぁ...!!」

 

男はそう言い放つと手に持った斧を振り上げた。

 

「死ねえぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」

 

 

(ガキイィィィィィンンン!!!)

 

振り下ろした斧を誰かが止めた。

 

「何だテメェは.....邪魔するんじゃねえぇぇ!!!」

サラマンダー「へっ、ガキが。こっちは400年以上生きとる精霊じゃぞ。 ナメてもらっちゃ困るのぅ(笑)」

 美佐子「サラマンダーさん...!」

サラマンダー「ちびガキ、コイツとはアタシが遊ぶ事にする😁先に美沙子達の所へ行け。」

 美佐子「あっ...はいっ...!!ありがとうございます!コタローさん、行こう!」

コタロー「お、おう!!せっかく俺様がブッ飛ばしてやろうかと思っていた所だが、残念だ...。」

 美佐子「早く行きましょう!」

 

美佐子とコタローを先に向かわせたサラマンダー。

 

サラマンダー「さぁ、これで正々堂々サシで勝負と行こうじゃないか。我が炎の力、とくと見るがいい...!」

「上等だ....。後で泣き言言うんじゃねぇぞ(笑)」

サラマンダー「それはコッチのセリフじゃ(笑) 行くぞ!!!!」

 

(ピリリリリリリッッッ!!)

 

美沙子「あっ、ちびみさからだ!..........はい、もしもし!」

 美佐子「あっ、美沙子さん...無事引き渡しました。なんですけど、新しい敵が酒場に現れて...。」

美沙子「何だって?!倒したのか?!」

 美佐子「いえ、サラマンダーさんが私とコタローさんを先に酒場から出して一人で戦ってます...。」

美沙子「.............そうか。 アイツがそう言ったならアイツを信じよう。とりあえず今いる場所の地図送って待ってるから、合流しよう。」

 美佐子「わかりました。急いで向かいます。」

 

(ガチャっ.......。)

 

竜一「何かあったのか?」

 美沙子「サラマンダーが一人で酒場に来た手先らしき奴と戦ってるらしい。アタシ達も急ごう。とりあえずここでちびみさ達を待つ。」

竜一「なるほど。」

 

ひとまずちびみさ達を待つ事となった美沙子と竜一。

 

 

サラマンダー「アタシらに危害加えようって事は、お前もあのマサとか言う奴の手先か。アイツは今どこにおる? 答えよ!!」

 男「これから死ぬ奴にそんな事教える必要はねぇ!死ねえぇぇぇ!!!」

 

男は手に持った斧を再び振り上げた。

 

(バゴオォォォォォォンンン!!!)

 

斧は傍にあったテーブルを真っ二つに割った。

 

「へっへっ!!殺(や)ったか?!」

 

サラマンダー「あまりにも遅くて眠ってしまいそうじゃい(笑) 図体とパワーだけはいっちょ前じゃが、いかんせんとてつもなく頭が悪いようじゃな(笑) ほれ、こっちだ😁」

 

サラマンダーは少しずれた場所に立っていた。

 

「テンメエェェェ...!!次は外さねえぇぇ!!! 死ねえぇぇぇぇぇ!!!!」

 

再び巨大な斧がサラマンダーに向かって振り下ろされる。

 

(ドゴオォォォォォォォンンンン!!!)

 

また一つテーブルが真っ二つになった。

 

「今度こそ殺ったか?!?!」

 

砂煙が消えかかった時だった。

 

サラマンダー「なっはっはっ(笑) 遅い遅い(笑)」

 

「なっ.....?!」

 

サラマンダー「もう逃げるのは飽きた。眠ぅてしまう(笑) "オニ"を交代してやろう😊」

「テメェ.....ナメてんじゃねぇぞおぉぉぉぉぉ!!!!」

 

 

再び斧がサラマンダーに向かって振り下ろされた。

(バゴオォォォォォンンン!!!)

 

サラマンダー「だからオニを交代すると言うたろぅ...。」

「?!」

 

サラマンダーは男の真後ろに立ち掌(てのひら)を腰の辺りに当てていた。

 

サラマンダー「ふふっ、アイツの技をそのまま借りるかのぅ(笑)」

 

サラマンダーは構えた。

 

「まっ、待て!後生だ!マサさんの居場所は言う。だから命だけは助けてくれ!」

サラマンダー「何じゃ? 急に命が惜しくなったか?(笑) ならば奴の居場所を吐いてもらおうか。」

 

命乞いをしてきた男に、一旦構えを解いたサラマンダー。

 

サラマンダー「ほれ、はよ言え。でなければ再び構えお前を倒すぞ。」

「あぁ...ありがとよ...マサさんは今......教えるワケねぇだろおぉぉぉぉ!!!死ねえぇぇぇぇ!!」

 

再びサラマンダーに牙を剥いた男、だが攻撃がサラマンダーに当たる筈(はず)もなく、虚しく空振りした。

再びサラマンダーの掌が男の腰に当たる。

 

サラマンダー「最初(ハナ)から信じとらん。このガキが。もうよい。力には力で対抗させてもらう。」

「まっ、待て!今度こそちゃんと言う!なぁ、待ってくれよぉ!」

サラマンダー「黙れ。心突(しんとつ)....牙炎衝(がえんしょう)......!!」

「う゛あ゛ぁぁぁぁ!!!」

 

男の体を炎の柱が貫いた。

 

(バサッ.......!!)

男は倒れた。

 

サラマンダー「結局倒してしもぅた。さて、美沙子の所へ戻るか。」

 

酒場を後にしたサラマンダー。美沙子達とすぐに合流できるのであろうか。

 

To ce continued...

 

Ep.1-18 -新たなる大将、赤砂。-

"ピリリリリッ!ピリリリリッ!"

 

「はい、こちらは海上保安庁本部大将、桐谷赤砂(きりたにあかさ)でございます。ご用件は何でしょうか。」

 玲子「......。あのな、お前いい加減その機械の留守電アナウンスみたいな喋り方やめろ。」

赤砂「何じゃ、お主か。わらわに何か用か?」

 玲子「ったく、ひさびさに電話したんだから少しは喜べよ...親友だろ?」

赤砂「わらわには感情など無い。親友などと言う物もお主が勝手に言うておるだけじゃ。要件を述べよ。」

 玲子「可愛くねぇな、顔は人形みたいなクセして...。 すげー奴に会った。 ハンターらしい。」

赤砂「ほぅ...その者は男か、女か?」

 玲子「三浦美沙子って名前の女だ。とてつもない戦魂だったよ。精霊も付いてたな...ありゃ多分サラマンダーだな。今愛媛にいるんだけど、さっき宇和島で会ったんだ。 」

赤砂「なるほど。しかし、何故そこまでの戦魂を有する者が自衛隊の人間ではないのじゃ?」

 玲子「あぁ...そこまでは聞いてないけど...何でもマサって名前の賞金首を追って来たらしい。ソイツぶっ飛ばして、宇和島の一般市民全員自由にするんだとよ(笑)」

赤砂「随分と威勢の良い娘じゃの。所でお前は宇和島で何をしておる? 依頼か?」

 玲子「あぁ、ちょっと野暮用でな。もう出航しようと思ったんだけど、妙な胸騒ぎがしてな...しばらく滞在する事にしたよ。急ぎの依頼も無いしな。お前どこいんだ?来るか?」

赤砂「ほぅ...お主がそう言うのなら間違いではなさそうじゃの。残念だがわらわは今山形におるので早急にそちらへ向かうのは無理じゃ。」

 玲子「そぅか、なら仕方ねぇや。多分"アイツら"もしばらくは宇和島にいるはずだから見といた方がいいだろぅと思ってさ。 お前ともしばらく会ってないし。」

赤砂「お主がそこまで推すのもなかなかの珍事じゃの。じゃが安心せぇ、仮にハンターなのであれば一応は身内。どこかで会う事であろう。運命とは、そういう物じゃ。その娘の名、よく覚えておく。」

 玲子「あぁ、わかった。 じゃあまたな。元気でやれよ😊」

赤砂「御意。」

 

 

(ガチャッ....プープープー...。)

 

峯子「赤砂さん、久々だったのでは?」

 玲子「半年振りくらいだなきっと。相変わらず機械みたいな女だよアイツは(笑)」

峯子「キレイなのにもったいないですよね(^-^;」

 玲子「まぁな(笑)アタシと比べりゃ大したことないがな😁」

峯子「はぁ....(-。-;)」

 玲子「あっ、何だよ?😠」

峯子「何でもないです...(-。-;) 所で玲子さん、胸騒ぎがするって...。」

 玲子「あぁ...アイツらが追ってるのと別の戦魂を感じた。少しだけどな。だが"頭隠して尻隠さず。"よ。漏れてた戦魂でなんとなく読めたが、まあまあ強ぇ奴がこの近辺にいる。」

峯子「なるほど...私はわかりませんでした...。」

 玲子「まだまだだなお前は。精進するんだな。」

峯子「すいません...(-。-;)」

 

しばし宇和島に滞在する運びとなった玲子達一行であった。

 

美沙子達の所へ戻ってみよう。

 

美沙子「おっ、溶けてきたぞ!つぅか、ホントに20分くらいだったな...すげーな...。」

 竜一「流石大将ってトコだな。」

 

銃を下げた男も次第に溶けてきた。

もう会話が出来そうだ。

 

男「一体何が起きたんだ...記憶がねぇ...」

 美沙子「オイ、お前マサの手下だな?今から言う質問に全て答えろ!いいな?!」

男「お前らまだいたのか...!余所者に答えてやる義理はねぇ!帰れっ!」

 竜一「だったら今死んどくか?」

 

竜一はビットナイフを構えた。

 

男「おっ、おい、待て!答える!答える!!」

 美沙子「1、お前はマサの手下で間違いないな?」

男「あぁ...。」

 美沙子「2、アイツは今どこにいる?」

男「それは本当に知らねぇ...。宇和島中を常に移動してるんだ。だから本当に知らねぇ...。」

 竜一「多分マジで知らねーな。どうせコイツは末端のカスだ。始末する価値もねぇ。出るぞ。 もっと強そうな奴捕まえて聞いた方が早ぇ。」

美沙子「OK。とりあえずお前は逮捕だ。ちびみさ、手錠かけて連絡して。」

 美佐子「あっ...はい...!!」

美沙子「一旦分かれよう。 アタシとリュウで探すから、ちびみさ、サラマンダー、コタローは警察来るまでここに残って。 連行されたら連絡くれ。リュウ、行こう。」

 竜一「あぁ。」

 

かくして、一度分かれて探す事となった一行。 果たしてすぐに見つかるのだろうか...。

 

To be continued...

 

 

Ep.1-17 -凍り付いた酒場-

 

 

時間を止めると言って店を後にした玲子。

どうやらこの中にイレギュラーが紛れているらしい。

 

美沙子「何だこれ....。店の中だけがキレイに凍ってる....。アイツにも精霊が付いてるのか?!」

 サラマンダー「いんや、これはきっとパンドラフルーツかベジタブルの能力じゃろ。」

美沙子「パンドラフルーツ....?詳しく聞かせてくれないか?」

 サラマンダー「この世には大まかに分けて3種類この類の力の扱い方がある。 美沙子のように精霊の力を借りる者、修行で鍛えた魔法を使う者、そして最後のが今回じゃ。 パンドラフルーツ並びにベジタブル。その名前の通り外見では全く区別は付かず、普通に他の果物や野菜に紛れておる。 気付かずに食べれば何かの能力が身に付く。 能力を身に付けた者が死ぬとまたどこかにその能力を持ったフルーツやベジタブルが咲いては収穫され食され....を繰り返すんじゃ。」

美佐子「噂には聞いてましたが...本当にあったんですね...。」

 美沙子「たまたま食っちまって、それであの能力を使って名を上げて、大将まで上り詰めたってワケか...。」

サラマンダー「まぁ差し詰めそうじゃろうな。 多分あれでも、少し戦魂を消していたくらいじゃろうな。 あの娘、尋常ではないぞ。 味方で良かったの😊」

 美沙子「戦魂を消す...?そんな事もできるのか?」

サラマンダー「もちろん鍛錬すれば可能じゃ。 能力や魔法の属性次第では完全に消し去る事も可能。 厄介だよ全く💦」

 美沙子「本当に色々あるんだな...。ありがとう、サラマンダー😊」

 

淡々と探す美沙子達。

竜一が口を開いた。

 

竜一「おい、気付いたか?」

 美沙子「ん?見つかったか?」

竜一「武器持ってる奴探せ。コイツら全員武器を持ってねぇ。多分、没収されてる。 だから武器持ってる奴探せ。 手下なら腰に銃でもぶら下げてるだろぅよ。」

 美沙子「おぉ、ホントか?!よしっ、それならそれで絞るぞ。」

 

美沙子達は更に捜索を続ける。

その時美佐子が叫んだ。

 

美佐子「美沙子さん!いましたよ!この人です!!」

 美沙子「おぉっ!でかしたぞ、ちびみさ!!😄」

 

美佐子が叫ぶと皆一斉に側へ来た。

 

美沙子「あっ!ホントだ!腰に銃下げてる!」

 竜一「で、コイツだけぶち割って万事解決ってワケか。」

美沙子「おいおい、割れたら死ぬんだから溶けるの待とう。通常逮捕で連行しよう。」

 美佐子「じゃあ私、本庁に連絡しておきます。」

竜一「まっ、賞金さえ貰えりゃ何でもいい。 コイツらが溶けたらすぐに店出るぞ。」

 美沙子「OK😊」

 

ひとまず手下の一人を確保した美沙子達であった。

所変わって、玲子達は...。

 

峯子「所で玲子さん、気付いてましたか?」

 玲子「ん? あのお嬢さんの事かい?」

峯子「はい。あの娘(こ)....すごい戦魂でしたよ。」

 玲子「確かに凄かったね。 ありゃあ後々、必ず名を上げてくるハンターになるよきっと...。 味方で良かったじゃないか😊 アタシ程脅威じゃないけどな(笑)」

峯子「はぁ...(-。-;)」

 玲子「何だ?!文句あんのか?!😠」

峯子「別に...(-。-;)」

 玲子「よろしい。アイツにはまた何処かで会う気がするよ😊 必ず...。だから焦るなよ、若人よ。」

峯子「へぇ~玲子さんにしては随分優しい言葉ですね(笑)」

 玲子「まぁな...(笑) アイツの年代はもう"次の世代"だ😊」

峯子「早く結婚出来るといいですね!😄」

 玲子「やかましいわっっ!!この小娘が!!😠」

峯子「あははっ(笑) さっ、もうすぐ船ですよ😄」

 玲子「あぁ...。なぁ峯子、しばらくここに滞在するぞ。」

峯子「えっ、何でですか? あぁ...もしかして...気になるんですか...?😁」

 玲子「べ、別にそんなんじゃねぇよ...! ただ、どんな戦い方すんのかとか見てみたいだけだ!」

峯子「(うふふっ、相変わらずウソが下手な人だなぁ(笑))承知しました😊 本部には私から連絡しておきます😊 特に急ぎの依頼も無いですしね。」

 玲子「あぁ、頼んだよ。(アイツが言ってたマサって奴意外の戦魂を少しだけ感じる。 もしかしたら宇和島じゃねぇかもしれねぇが、この周辺てのは間違いなさそうだな...。)」

 

一旦船に戻り、しばし宇和島に滞在する事となった玲子達であった。

 

To be continued...

 

 

Ep.1-16 -その女、敵か味方か。2-

突如酒場に現れた謎の女。 果たして彼女は敵なのか、味方なのか...。

 

美沙子「ただの客って...。 アンタ、尋常じゃないよ、戦魂。 何者だ?」

 

女の眉が少し動いた。

 

女「へぇ、お嬢さん見えるんだ。じゃあお嬢さんも"一般人"って感じじゃあなさそうだねぇ。賞金首か何かかい?😊」

 

美沙子も続けて返していく。

 

美沙子「はっはっ!(笑)まさか!その逆さ!アタシの名前は美沙子、三浦美沙子ってんだ!イレギュラーハンターだ!(まだだけど...。)」

 

「おい聞いたか...あのお嬢ちゃんハンターだってよ...。本当か...?」

 

静まり返っていた酒場が再びざわついた。

どうやら宇和島の人間はハンターの存在を知っている人間が多い様だ。

 

女「へぇ~ハンターなのかぁ。 ソイツは大層なお仕事なこった😊 お国の為に命賭けて戦ってるってってワケか😊」

 美沙子「あぁ、そうさ。アタシはある奴をぶっ飛ばしにここに来たんだ。情報収集の為にこの酒場に入ったんだ。 で、アンタは何者なんだ? 賞金首か? それともアンタもハンターなのか?」

女「あっはっはっ(笑) 敵か味方かって聞かれれば、味方かもなぁ~😊 あっ、ラムおかわり。」

 

どうやら女は美沙子達側の人間のようだ。

その時だった。

 

(ギイィィィィ.....パタン....!)

 

再び入り口が開く音がした。

 

美沙子「(今度は誰だ...?)」

 

美沙子がドアの方を振り向くとまた一人の女が立っていた。

 

女2「あっ、いたいたぁ! もう、定時間過ぎたからって何も言わずに勝手に出歩かないで下さい! それにほら、ちゃんとコートも着用して下さい!玲子さん!」

 

どうやら女の部下らしき人物のようだ。

 

女「げっ、見つかっちまった...。 あぁ、面倒くさっ...(ボソッ)(-。-;)」

 女2「何か言いましたか?!😒」

女「いや、何でもないっす...💦」

 

そう言うと女はカウンター席に向かいコートを手渡した。

 

女「もう勤務時間外なんだからいいだろぅよ、こんなもん着なくても。」

 女2「ダメですよ! これは義務です! ちゃんと着て下さい!」 

女「ちぇっ...面倒くさいなぁ...(-。-;)」

 

美沙子が会話に割って入った。

 

美沙子「アンタ玲子って言うのか! 仲間なら名前位教えてくれよな😄 よろしく!😄」

 

後から来た女が口を開いた。

 

女2「オイ貴様!!😠この方を誰だと思っている?! 泣く子も黙る海上保安庁大将、氷取沢玲子(ひとりざわれいこ)! その人だあぁ!!」

 

酒場が一瞬静まり返った。

 

美沙子以外の全員「えぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!! 海保大将ぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」

 

酒場が再びざわついた。

何と彼女は海上保安庁の最高戦力、大将だったのだ。

 

玲子「ったく...んな事いちいち言わんでいいわ...。面倒くさい...。」

 

何故か美沙子だけがキョトンとしていた。

 

美沙子「何だ、大将ってそんなすげーのか? アタシより強いのか?」

 竜一「このタコ! 自衛隊関連の最高戦力だよ! 今ぁあんなんだが、戦場に行けば鬼神の如く強い。 国家の安全と秩序を守る精鋭だよ。」

美佐子「そそそうですよ....!怒らせたらいけない人なんですよ...!」

 美沙子「ふぅん...。でも全然そんな風に見えねぇな😄 結構美人だし😄」

玲子「結構美人....? お前の目は節穴か? 超絶美人やっちゅうねん!」

 

 

................。

 

全員「(自分で言っちゃったあぁぁぁぁぁ!! この人自分で超絶美人って言っちゃったあぁぁぁぁ!!!)」

 

女2「ちなみに今年で36歳で、まだ結婚できません😄」

 

(ボカンボカンッッ!!)

 

玲子「余計な事言わんでいいんじゃい!!😠このクソガキが!😠」

 女2「す゛ひ゛ま゛せ゛ん゛...。」

 

酒場が再び静まり返った。

 

玲子「ん?! 何だ、不服か?!😠 お前ら全員氷のオブジェにしちまうぞ?😠」

 美沙子「(氷のオブジェって何だ...?まぁいいか...。)まぁそうかっかすんなよ(笑) 美人なのは間違いないよ😄 だから怒んな😄」

 

美沙子が事を収めようと玲子を諭した。

 

玲子「だろぅ?😊わかりゃあいいのさ。さて、面倒くさいのも来たし、船に戻るかねぇ...。 マスター、ご馳走様❤」

 女「面倒くさいのって誰ですかぁ?😒」

玲子「別にぃ😒さぁ行こ行こ。」

 

そう言って席を立った玲子と女はは出口に向かって歩いてきた。

 

美沙子「あっ、後から来たアンタも名前教えてよ😄 仲間なんだろ😊」

 女2「私の名前は鵜野峯子(うのみねこ)。海上保安庁の大佐だ😊よろしく。」

美沙子「わかった😄ありがとう😄」

 

出ようとしたその時、玲子の足が出口の前で止まった。

 

 

玲子「ちなみにさぁ美沙子。 この中に一人、ドブネズミが混ざってるのには気付いてたかい?😊」

 

玲子は突然美沙子にそう投げかけた。

 

美沙子「えっ...この中にイレギュラーが....!どいつだ?!」

 玲子「じゃあ、今数十分だけこの酒場の中の時間を止めてあげる。 自分で探してごらん😊」

美沙子「時間を止める....?何の事だ...?」

 玲子「アンタとお友達にはおまじないしといてあげるから、ゆっくり探しな😊 アンチフロスト...。」

美沙子「おまじない....?益々意味がわからねぇ...。時間なんてどうやって止めるんだよ?!」

峯子「まぁ、見てなよ。すぐにわかるさ😊」

 

「アイツ何する積もりだ...。オレ達殺されるのか....?!」

 

酒場に緊張が走る。

玲子が動いた。

 

玲子「アイスフィールド....。」

 

玲子がそう言い放った瞬間、店中が凍り付いた。

 

「うわぁ!何だこりゃあ!助けてくれぇ!」

 

酒場にいた男達も全員が凍り付いた。

 

美沙子「ちょっ...何してんだよ! 一般人まで巻き込むな! アタシはマサって奴ぶっ飛ばして、宇和島を自由にしに来たんだ! だから一般人は解凍してくれよ!」

 玲子「まぁまぁ、そう焦りなさんな。 少しすれば溶けるから😊 但し、割れたら死ぬからな。 じゃあ、達者でな。 そのマサっての見つかるといいな😊」

 

玲子は店を後にした。

 

美沙子「あっ!賞金首を探さなきゃ! みんな探そう!てか寒っ!!」

 

酒場の中で賞金首を探し始めた美沙子達であった。

 

To be continued...