Ep.1-5 -発令-

サラマンダーと共に祠を出た美沙子一行。その時突然、リュウの電話が鳴った。

 

竜一「あぁっ? なんだ?」

 管制官「本部より入電です。徳島市内にてイレギュラー発生。出撃要請が出ました。出れますでしょうか?」

 竜一「了解。 討伐レベルは?」

管制官「46です。」

 竜一「46?!Eランクのハンターにそんなレベル、死ねって言ってるようなもんだぞ?! ふざけてんのかテメェら?!」

管制官「申し訳ありません。 只今Cランク以上のハンターが全てミッション中で竜一さんにしか...。 政宗さんからそう伝えろと...。」

 竜一「あのジジイ...ふざけやがって...!」

管制官「お願いできますでしょうか?」

 竜一「わーったよ!やりゃあいんだろ!報酬は?」

管制官「120万円になります。」

 竜一「その討伐依頼、承った。 後な、ジジイによく言っとけ!次会ったら頭かち割ってやるからなってな!!」

 

リュウは電話を切った。 

 

美沙子「どうしたの?何かあったの?」

 竜一「徳島市内にイレギュラーが出た。急ぐぞ!」

美沙子「マジ?!っしゃあぁ!戦うぞぉ!」

 

数分走っただろうか、少し先に巨大な異形の生物のシルエットが見えた。

 

竜一「ワイルドゴブリンか...厄介な相手だぜ...。」

 美沙子「何あれ、デカッ!💦軽く2m50はあるぞ?! あんなのどうやって...。」

竜一「それをやるのが...ハンターなんだよ...! 死ぬ覚悟はいつでもしとけ!! いくぞ! クロススラッシュ!!」

 

リュウがゴブリンに仕掛けていく。 だが効いている様子がない。 

 

竜一「ちっ!効いてねぇみてぇだな。ならこれはどうだ?! 土蜘蛛(つちぐも)!!」

 

リュウの武器、ビットナイフが地面に突き刺さり地面にヒビが入る。そのヒビはゴブリンの足下で止まり小さな爆発が起きた。 だがそれでも効いている様子がない。

 

竜一「なんだよコイツも効かねぇのかよ...! どうすりゃいんだあんなデカブツ...。畜生!」

 

どうやらゴブリンの気に触ったようだ。ゴブリンの鉄槌の様な拳がリュウに襲いかかった。

 

竜一「どわっ!」

 

リュウは吹き飛ばされてしまった。

 

竜一「っつ...痛ぇ...。」

 

しばらく立ち上がれそうにない。

 

美沙子「リュウ! 大丈夫か!?」

 竜一「おい!ゴブリンから目離すんじゃねぇ! やられんぞ!」

 

正しく今、美沙子にゴブリンの拳が振り下ろされんとしていた。

 

 

美沙子「おい...お前...誰の仲間傷つけたのか、わかってんだろうな....。」

 

美沙子はゴブリンを睨み付けた。

 

 

竜一「(ゴブリンが怯(ひる)んだ...!アイツ、まさか...。)美沙子!ゴブリンが怯んだ!今だ!やれ!!」

 

どうやら美沙子も怯んだ事に気がついていたようだ。

 

美沙子「あぁ、わかってる...。 アタシ怒らせたら終わりだよ。 ゴブリンよ、今からお前はアタシにぶっ飛ばされる。 覚悟しとけ!!!」

 

美沙子は右手に革の手袋を外した。

 

 

美沙子「己の右手に眠りし狼よ...今、勝利という名のエサをくれてやる...!目覚めろ!拳狼(けんろう)!!!サラマンダー、お前も力を貸してくれ!」

 

サラマンダー「はぁ?!こんな低級モンスターの為にアタシを使うってか?!(笑)ふふっ、まぁいい...一発で決めろよ!!」

 

美沙子の体内にサラマンダーが入った。

 

美沙子「行くぞ! 極真空手 炎帝流奥義! 心突牙炎衝(しんとつがえんしょう)!!!!!」

 

美沙子は目にも留まらぬ速さでゴブリンの懐に入り、渾身の一撃を放った。美沙子の腕からは炎が出ていた。

 

(バタッ.......!!)

 

ゴブリンは倒れた。 効いていたようだ。 かなり痛がっている。

 

美沙子「もう観念しろ。 大人しく自分の元いた場所に帰れ。 二度とこの国に現れるな。いいな?」

 

美沙子がそう言い放つと、ゴブリンは砂の様になり、消えていった。

 

美沙子「勝ったのか....? あっ、リュウ!」

 

美沙子はリュウに駆け寄って行った。

 

美沙子「リュウ大丈夫かよ? ケガは?」

 竜一「お陰様で大したこたぁねぇよ。 あっつつっ...!」

 美沙子「口の中切れてる。頬が腫れてるよ。 消毒した方がいい。」

竜一「うるせぇな。大丈夫だっつってんだろ。 お前なんかに心配されてるようじゃオレも終わりだ。」

 美沙子「はぁ?!何だと?!😠人がせっかく心配してやってるのに何だその言い草は?!😠」

竜一「誰もお前に心配してくれなんて頼んじゃいねぇよぉ。 このアホが!」

 美沙子「どっからそんなポンポンポンポン悪口が出てくんだか!😠親の顔が見てみたいわ! まぁでも、そんだけ元気ならいっか😄 今回だけは許してやる!😄」

サラマンダー「お前達は仲がいんだか悪いんだか(笑)夫婦漫才もそこら辺で止めておけ(笑)😁」

 

二人「仲何かいいワケねぇだろうが!!」

 

サラマンダー「おっ、ハモった(笑)」

 

 

竜一「ちっ! 話が脱線しちまったぜ。つぅかな!許すもクソもねんだよこの怪力女!」

 美沙子「あんっっ?!もう一辺言ってみろこのオタンコナス!!😠」

竜一「はいはい何度でも言ってやるよこの化け物女が!」

 美沙子「さっきと違うし!!😠........®☆©‡@※」

 

二人のバトルは終わりそうにもないようだ。 こうして、初の討伐依頼を成功させた美沙子一行なのであった....。

 

To be continued...