Profile of Ryu

名前:野口竜一(のぐちりゅういち)

 

出身:神奈川県横浜市

 

生年月日:2004年2月22日(30才)

 

身長:182cm

 

体重:62kg

 

血液型:B型(+)

 

出身校:不明

 

性格:群れる事を嫌い孤高を貫く。口が悪い。静かな場所を好む。酒豪。遊び人。

 

特技:剣術、ビットナイフ。

 

好きな食べ物:ラム肉、ナン、みたらし団子。

 

嫌いな食べ物:リンゴ、ちくわ、エビ。

 

資格:イレギュラーハンター(Eランク)、自動車免許、乙種危険物取扱免許、剣道五段。

 

通り名:テロリスト狩りのリュウ

 

属性:打撃、斬撃。

 

精霊:無し。

 

~美沙子一味の最初の仲間であり、後のチーム天狼(てんろう)のサブリーダー。孤独と自由を愛し、他人の言う事には耳を傾けない。元殺人犯だが、司法取引でハンターになったことにより釈放された。~

 

 

 

 

 

 

 

 

Ep.1-8 -鍛錬-

サラマンダーと共に戦魂を鍛える事を決めた美沙子。 竜一と出会った森に一度戻って来たのであった。

 

美沙子「戻ってきたー!😄 よし、さっさと始めようぜ! 善は急げだ😄」

 サラマンダー「まぁそう慌てるな。そうそう簡単に操れるようになる物でもない。 今数時間やった所でさほど変化などありゃせん(笑)」

美沙子「えーそうなのー?😥 すぐ使いたいんですけどー😒」

 サラマンダー「そんな簡単に会得出来たら世話ないわいww」

 

美沙子は不服そうだ。 サラマンダーは更に続ける。

 

サラマンダー「よしっ、美沙子よ、タオルで目を隠せ😄」

 美沙子「えっ、あっ、うん...。」

 

目隠しをした美沙子。 サラマンダーの手には何故か竹刀が。(どっから出てきた...。)

 

サラマンダー「よぉし、では今から戦魂の鍛錬を開始する😊 覚悟はいいな?!」

 美沙子「何かよくわかんねぇけど...かかって来い...!」

サラマンダー「どりゃあぁぁぁぁ!!」

 

サラマンダーは美沙子に向かって竹刀を振り下ろした。

 

(バチイィィィィィン!!!」

 

当たった。 当然である。 目隠しをしている乙女を竹刀で叩いているのだから。 当たって当然である。

 

美沙子「いったっ!! 何すんだオメェ?!😠 人に目隠しさせて殴るなんて反則だぞ!!😠」

 サラマンダー「ニッヒッヒ😁 美沙子よ、これの意味がお前に分かるか?」

美沙子「分かるワケねぇだろ!😠 アタシはドMじゃねんだよ!😠 変なプレーなら付き合わねぇぞ!😠」

 サラマンダー「www 決してそんなんではない😄 美沙子よ、見える物だけに頼るでない。 当然アタシにも戦魂はある。 生きとし生ける物全てに多少なりとも戦魂はあるんだ。 手に持った物にも当然戦魂が流れる。 パイプが繋がって水が流れるようになるのと同じだ😊 そして戦魂は相手と同じ様に動く。 それを読め。 当然目に見える訳がない。お前も戦魂を使ってその流れを読むんだ。」

美沙子「そんな...急に流れを読めって言われたって...いきなり出来ないよ...。」

 サラマンダー「だから言ったじゃろうが。 もう辞めるか?😁」

美沙子「いや、やめねぇ。続けてくれ!」

 サラマンダー「合点承知😁 魂に目を付けてやれ。その目でしか流れは見えない。 そんな感覚でやったらいい😊」

美沙子「OK。 来い!!」

 

(バチイィィィィィン!!)

 

(バチイィィィィィン!!!)

 

(バチイィィィィィン!!!!)

 

以下略...。

 

気付けば日が暮れようとしていた。

 

サラマンダー「まだやるのかー?😒もう日が暮れるぞー😒」

 美沙子「続けろ...。 日が暮れたらやめる。」

サラマンダー「りょーかーい。」

 

すると美沙子は急に座り込んだ。

 

サラマンダー「(ん? 何を?)降参か?😁」

 美沙子「...........。 来い....!(落ち着けアタシ...今は多分座ってる位が丁度いいはすだ...。)」

サラマンダー「行くぞ😄 お前に戦魂を読むのはまだ100万年早いわあぁぁぁぁ!!」

 

 

パシッッッッ!!!

 

美沙子は竹刀を顔に当たる寸前で止めた。

 

美沙子「(見えた...。なるほど...そういうことか...! ほら、それで終いか? もっと来い。」

 

そう言うと美沙子はまた立ち上がった。

 

サラマンダー「なっ....たまたまじゃろ(笑) もう一発行くぞおぉぉ!」

 

パシッッッッ!!!

 

またもや美沙子は止めた。

 

美沙子はタオルを外した。

 

美沙子「何となくだけどわかったよ。確かに流れてる。近づくと何となく強くなるのがわかった。 後はこれが実戦で通用するようにすればいんだろ?」

 サラマンダー「そ、そうだ...💦(コイツ、やはり...徒者では無さそうだ...。」

 

サラマンダーは動揺を隠せなかった。

美沙子が更に言う。

 

美沙子「これでラスト。もう一発だけ来い。当ててみろ。」

 サラマンダー「承知! 行くぞ! オリャアァァァァ!!」

 

(ヒュンッッッッ!! スッ....。)

 

サラマンダーの顔面スレスレで美沙子の拳が止まった。

 

サラマンダー「っあっ....。」

 美沙子「アタシの勝ちだ...。今お前は倒れた。」

サラマンダー「確かに、アタシの負けだ。 もうそれなりに読めてるようだ。 後はそれをもっと純粋に、研ぎ澄ませていけ。 今日はもう終わりだ。」

 

美沙子の顔から緊張感が消えた。

 

美沙子「😊 ありがと、サラマンダー😊」

 サラマンダー「お、おぅ...礼には及ばねぇよ...。」

 

こうして、何となくではあるが戦魂の読み方を覚えた美沙子であった。 この後、すぐ使うハメになろうとは、まだ誰も知らないのであった...。

 

To be continued...

Ep.1-7 -目覚めし力-

「所でさ、イレギュラーって一体何なの?」

 

美沙子は二人に問いかけた。

 

竜一「イレギュラーってのはよ、警察何かじゃ手に追えねぇような凶悪犯、妖怪や化け物とかの総称よ。」

 美沙子「ふうん...そうなんだ...。 で、その妖怪とか化け物とかって、"無"からいきなり発生するの?」

 美佐子「違いますよ。昨年、妖穴(ようけつ)というのが開いてしまって、そこが地獄とか、亜空間とかに繋がっているんです。 大元は東京にあるらしいです。ハンターの方々は通称"ゲート"って呼んでますよ。」

美沙子「そうなんだ。何でその妖穴?は開いちゃったの?」

 美佐子「真相は定かではありませんが、空間の歪みによって開いてしまったそうです。 何百年に一度とか、その位レアケースな程強い歪みだったそうですよ。それが去年なんです。」

 美沙子「ちびみさやけに詳しいんだな。で、ハンターの本当の目的はそのゲートを封じる。ってワケか...。」

竜一「そういぅこった。」

 美佐子「はい、私は理系の大学で科学を専攻していたので、ハンターになってから色々と調べてるんです。」

美沙子「そっかそっか😄 それなら何か納得だわ😊」

 美佐子「まぁ、私にゲートを封じるなんて絶対無理ですけどね...。」

美沙子「そんなのわかんねぇだろ。それ封じないと、一般人が無駄死にしたりするワケじゃないか。 だからやらないと。 東京目指せばいんでしょ。」

 竜一「おいおい、ゲート封じちまったら、飯の種が無くなんぞ。」

美沙子「そんなの関係ないよ。 もしかしたら、ハンターなんて物だって存在しなくてもいいかもしれない訳だしさ。 だから封じるよ。 絶対。」

 竜一「まぁ、お前はお前の好きにしろよ。」

美沙子「そうさせてもらうよ。 その為にもお前達の力が必要なんだ。 頼むぞ。」

 サラマンダー「時に美沙子よ、お前の戦魂(せんこん)はどえらい濃ゆいな。 磨き上げればとてつもなく強くなれるぞ。」

美沙子「戦魂? 何それ?」

 サラマンダー「戦魂というのは、それぞれが持つ戦闘力とか、オーラとかみたいなもんだ。 鍛えると相手の戦魂を読んだり、計ったりできるようになる。 戦魂を使って体の一部分を変形させたりする者もいる。」

美沙子「へぇ...それはすごいや...。 よし、アタシも鍛えるよ、その戦魂とやらを😄サラマンダー、協力してくれよ。」

 サラマンダー「良かろう。宿主が強いに越した事はない😊」

美沙子「ありがと♪ 恩に着るよ😊」

 竜一「所で美沙子、お前この前睨んだゴブリンのやつ、わかっててやったのか?」

美沙子「いや、ただ頭にきたから睨んだだけだけど...。」

 竜一「やっぱり気付いてねぇのか...。 それは眼力(がんりき)、立派な能力の一つだ。」

美沙子「眼力? 何それ?」

 竜一「眼力ってのはよ、この前みてえに相手を睨んだだけで怯ませたり、服従させたりする能力よ。強くなれば気絶させる事もできる。 噂じゃあ、相手には何かしらの獣や伝説上の生き物に睨まれている様な感覚に陥るらしい。 まぁ、お前の場合"拳狼"なんて呼ばれてたくらいだから差し詰め狼だろうよ。」

美沙子「そんな能力知らぬ間に使ってたのか。(そういえば昔からそうだったような気がする...。」

 美佐子「それを補足すると、眼力は戦魂と連動しているらしくて、戦魂が強くなると眼力も強くなるらしいです。」

 サラマンダー「お前そんな能力まで持ってたのか。いかにも、その娘の言うとおりだ。眼力は戦魂が強くなれば成る程効果も強まる。」

美沙子「成る程な。 じゃあ、戦魂を鍛える=眼力も鍛えるって事だな😊 OK♪」

 

 

 サラマンダー「(コイツ、とんでもない戦士になりそうな予感がする...。コイツならば本当に、黒龍を封じることができるかもしれん...。」

 

美沙子「よし、そしたらさ、次の依頼が来るまで修行しよう😄」

 竜一「そうだな。ダラダラしてっと体がなまっちまうぜ。」

 美佐子「そうですね。私も少し調べ物とかしたいですし...。賛成です😄」

 

美沙子「OK♪ よっしゃ!鍛えるぞおぉぉぉ!」

 

サラマンダーと共に戦魂を鍛える事になった美沙子。 果たして、使えるようになるのだろうか。

 

To be continued...

 

Ep.1-6 -カウンター席の少女-

無事イレギュラーとの戦闘を終え、帰路に着く美沙子一行。 気付けばもう夜であった。

 

竜一「よし、お前の初の討伐依頼成功を祝して、飲みに行くぞ!!」

 美沙子「それってただ、それにかこ付けて飲みたいだけだろぅ...😒」

竜一「あっ?何か言ったか?」

 美沙子「何でもありませーん😒」

竜一「おしっ、あそこに入るぞ。」

 

二人はバーに入ると、カウンター席に腰掛けた。飲み物を注文する。

 

竜一「ギルビージン、ストレートで。」

 美沙子「(うっそ...リュウは酒が強いのか?)アタシは...カシスオレンジ😄」

 

ほどなくして二人の酒が出てきた。グラスを持つ二人。 

 

竜一「それでは~~美沙子初の討伐依頼成功を祝して~乾杯だ~~😁」

 二人「乾杯~~😄😄」

 

 

リュウはジンを一気に飲み干した。

美沙子も一気に飲み干した。

 

竜一「マスター、同じのもう一杯😁」

 

「かしこまりました😊」

 

美沙子「おいリュウ、あんまり飲みすぎるなよ。 いきなりまた依頼来たら大変だぞ😒 ん? あの娘(こ)...。 子供...?」

 

美沙子の目線の先にはカウンター席に一人で座るどう見ても中学生程にしか見えない少女が座っていた。 何かあったのだろうか、かなり落ち込んでいるようだ。

 

竜一「所でよ美沙子ぉ!😄...」

 美沙子「リュウごめん、ちょっと待ってて。」

 竜一「あっ?何だよこんな時に?」

 

そう言うと美沙子は席を立って少女の方へ向かって行った。 美沙子は少女に話しかけた。

 

美沙子「ねぇ君、ここは大人しか入れないお店だよ? お母さんは? 心配してると思うよ?」

 

「..........。」

 

少女から返事はない。

 

美沙子「ねぇ、聞いてる? 家はどこなの? アナタ中学生位だよね? こんな時間に外いたらダメだよ? 知ってる??」

 

少女は美沙子の方へ顔を向けた。 しかしすぐに背けてしまった。

 

「はあぁぁぁぁ.......(溜め息)」

 

少女は大きな溜め息をつくと、またうつむいてしまった。

 

美沙子「どうした? お姉さんに話してごらん? お母さん一緒に探そうか?」

 

美沙子は更に問いかけた。 その時やっと少女の固い口が開いた。

 

「あっ、あの....!!」

 美沙子「あっ、やっとしゃべった😄うんうん、どした?😄お姉さんに言ってごらん😄」

「わ、私は中学生じゃありませんし、お母さんも探してません...!!ほっといて下さい!」

 

少女はそう言い放った。

 

美沙子「っっ...でもさ、ほら、どう見ても...😅」

 「だから違います!私はもう26です!!」

美沙子「えっ?!マジ?!w でもさ、ぷっ...あっはっはっ!!www」

 「また笑われた...😞もうこんな仕事辞めて、地元でOLやろう...😞」

 

少女はボソッと呟いた。どうやら仕事の事で落ち込んでいる様子だ。

 

美沙子「あぁ、その...笑ったのはごめん!謝るよ😅 じゃあさ、ほら、せっかくこうやって会話したんだし、名前教えてよ😄 アタシは三浦美沙子😄 美沙子って呼んで😄」

 「はあぁ....私は村上美佐子(むらかみみさこ)って言います...。」

美沙子「えっ、お前も"みさこ"って言うのかぁ!😄だったら、みさこ同士、仲良くしようじゃあないか!😁 わっはっはっ!😁 で、何でそんな落ち込んでんの??」

 美佐子「その...あの...仕事が上手く行かなくて....恐いんです....強くなりたいって自分で選んだのに...😞」

美沙子「なるほど。恐いって? 上司か? それともお局(おつぼね)先輩か?」

 美佐子「違います...今から話す事は全部本当なんですけど、信じてくれますか?」

 

美佐子はそう言って念を押した。

 

美沙子「あぁ、もちろん😊友達だろ😄」

 美佐子「ありがとうございます。 では話しますね。 私、化け物とかデッカい男の人とかが恐いんです。 その人達を倒してお金を頂く仕事をしてるんです。」

美沙子「えっ...それって...お前ハンターなのか?」

 美佐子「えっ、ハンターを知ってるんですか?!」

美沙子「もちろん😄アタシ今候補生なんだ。一緒に入ってきたあの男の弟子って事になってる😊」

 美佐子「そうなんですか...あの方、強そうですもんね...。いいなぁ...。」

美沙子「なぁに、全っ然たいしたことねぇよ(笑)アタシのが全然強い😁」

 美佐子「そうなんですか...。私は弱すぎて、誰もチームにも入れてくれないし、瞳じゃ倒せるレベルにも限界ありますし...もう辞めようと思ってて....。」

美沙子「何でだよ?でも試験には受かったからこうしてハンターやってるんだろ?簡単に諦めるなよ。」

 美佐子「それはそうなんですけど...。」

美沙子「それとも、その太股にぶら下げた二丁拳銃はお飾りかい?」

 美佐子「お飾りではないですけど....。」

美沙子「だろ? だったらもう少し続けてみないか? アタシ達と一緒にさ😊」

 美佐子「えっ....一緒にって...。」

美沙子「そう、一緒に。チーム組もうよ😄あっ、アイツリュウって言うんだ。アイツも個人みたいだし、いいタイミングなんじゃないかな?😊」

 美佐子「えっ...でも...私なんかと組んでも...。」

美沙子「はいうるさいうるさぁい😄もう決めました。チームを組みまーす♪」

 美佐子「あっ...はい...。」

美沙子「なぁ、いいよな?リュウ😄」

 竜一「あっ?つか誰だよそいつ?ハンターか?」

美沙子「うん、ハンターなんだって。 辞めようとしてるみたいだったから止めた😄 チーム組むよ!」

 竜一「はぁ?!テメェにそれを決める権限はねぇよ!でしゃばんな候補生の分際で。」

美沙子「いや、行く行くはアタシがリーダーだから😄」

 竜一「聞いてねぇよそんなことw だったらよ、こうしたらどうだ? 候補生はチーム登録申請はできねぇ。お前がハンターになるまで行動だけ共にする。お前がハンター試験に合格したら後は好きにしろよ。」

 

少し考えた後、美沙子はこう答えた。

 

美沙子「よし、わかった😄じゃあリュウと...えっと、お前ちっこい美佐子だからちびみさな😁 お前ら二人はアタシが予約する! 売約済みだからな!」

 竜一「いやいや、知らねぇからw オレはソロで動く。」

美沙子「何言ってんだよ今更?! 絶対ダメだかんね!」

 竜一「けっ!またそん時に拒否権公使してやらぁ。」

美沙子「はいはいどうぞお好きに😁 ちびみさわかった?」

 美佐子「あっ...はい...。」

 

かくして、美沙子一行と行動を共にすることになった村上美佐子、通称ちびみさ。 ここから更なる冒険が始まろうとしているのであった。

 

To be continued...

Ep.1-5 -発令-

サラマンダーと共に祠を出た美沙子一行。その時突然、リュウの電話が鳴った。

 

竜一「あぁっ? なんだ?」

 管制官「本部より入電です。徳島市内にてイレギュラー発生。出撃要請が出ました。出れますでしょうか?」

 竜一「了解。 討伐レベルは?」

管制官「46です。」

 竜一「46?!Eランクのハンターにそんなレベル、死ねって言ってるようなもんだぞ?! ふざけてんのかテメェら?!」

管制官「申し訳ありません。 只今Cランク以上のハンターが全てミッション中で竜一さんにしか...。 政宗さんからそう伝えろと...。」

 竜一「あのジジイ...ふざけやがって...!」

管制官「お願いできますでしょうか?」

 竜一「わーったよ!やりゃあいんだろ!報酬は?」

管制官「120万円になります。」

 竜一「その討伐依頼、承った。 後な、ジジイによく言っとけ!次会ったら頭かち割ってやるからなってな!!」

 

リュウは電話を切った。 

 

美沙子「どうしたの?何かあったの?」

 竜一「徳島市内にイレギュラーが出た。急ぐぞ!」

美沙子「マジ?!っしゃあぁ!戦うぞぉ!」

 

数分走っただろうか、少し先に巨大な異形の生物のシルエットが見えた。

 

竜一「ワイルドゴブリンか...厄介な相手だぜ...。」

 美沙子「何あれ、デカッ!💦軽く2m50はあるぞ?! あんなのどうやって...。」

竜一「それをやるのが...ハンターなんだよ...! 死ぬ覚悟はいつでもしとけ!! いくぞ! クロススラッシュ!!」

 

リュウがゴブリンに仕掛けていく。 だが効いている様子がない。 

 

竜一「ちっ!効いてねぇみてぇだな。ならこれはどうだ?! 土蜘蛛(つちぐも)!!」

 

リュウの武器、ビットナイフが地面に突き刺さり地面にヒビが入る。そのヒビはゴブリンの足下で止まり小さな爆発が起きた。 だがそれでも効いている様子がない。

 

竜一「なんだよコイツも効かねぇのかよ...! どうすりゃいんだあんなデカブツ...。畜生!」

 

どうやらゴブリンの気に触ったようだ。ゴブリンの鉄槌の様な拳がリュウに襲いかかった。

 

竜一「どわっ!」

 

リュウは吹き飛ばされてしまった。

 

竜一「っつ...痛ぇ...。」

 

しばらく立ち上がれそうにない。

 

美沙子「リュウ! 大丈夫か!?」

 竜一「おい!ゴブリンから目離すんじゃねぇ! やられんぞ!」

 

正しく今、美沙子にゴブリンの拳が振り下ろされんとしていた。

 

 

美沙子「おい...お前...誰の仲間傷つけたのか、わかってんだろうな....。」

 

美沙子はゴブリンを睨み付けた。

 

 

竜一「(ゴブリンが怯(ひる)んだ...!アイツ、まさか...。)美沙子!ゴブリンが怯んだ!今だ!やれ!!」

 

どうやら美沙子も怯んだ事に気がついていたようだ。

 

美沙子「あぁ、わかってる...。 アタシ怒らせたら終わりだよ。 ゴブリンよ、今からお前はアタシにぶっ飛ばされる。 覚悟しとけ!!!」

 

美沙子は右手に革の手袋を外した。

 

 

美沙子「己の右手に眠りし狼よ...今、勝利という名のエサをくれてやる...!目覚めろ!拳狼(けんろう)!!!サラマンダー、お前も力を貸してくれ!」

 

サラマンダー「はぁ?!こんな低級モンスターの為にアタシを使うってか?!(笑)ふふっ、まぁいい...一発で決めろよ!!」

 

美沙子の体内にサラマンダーが入った。

 

美沙子「行くぞ! 極真空手 炎帝流奥義! 心突牙炎衝(しんとつがえんしょう)!!!!!」

 

美沙子は目にも留まらぬ速さでゴブリンの懐に入り、渾身の一撃を放った。美沙子の腕からは炎が出ていた。

 

(バタッ.......!!)

 

ゴブリンは倒れた。 効いていたようだ。 かなり痛がっている。

 

美沙子「もう観念しろ。 大人しく自分の元いた場所に帰れ。 二度とこの国に現れるな。いいな?」

 

美沙子がそう言い放つと、ゴブリンは砂の様になり、消えていった。

 

美沙子「勝ったのか....? あっ、リュウ!」

 

美沙子はリュウに駆け寄って行った。

 

美沙子「リュウ大丈夫かよ? ケガは?」

 竜一「お陰様で大したこたぁねぇよ。 あっつつっ...!」

 美沙子「口の中切れてる。頬が腫れてるよ。 消毒した方がいい。」

竜一「うるせぇな。大丈夫だっつってんだろ。 お前なんかに心配されてるようじゃオレも終わりだ。」

 美沙子「はぁ?!何だと?!😠人がせっかく心配してやってるのに何だその言い草は?!😠」

竜一「誰もお前に心配してくれなんて頼んじゃいねぇよぉ。 このアホが!」

 美沙子「どっからそんなポンポンポンポン悪口が出てくんだか!😠親の顔が見てみたいわ! まぁでも、そんだけ元気ならいっか😄 今回だけは許してやる!😄」

サラマンダー「お前達は仲がいんだか悪いんだか(笑)夫婦漫才もそこら辺で止めておけ(笑)😁」

 

二人「仲何かいいワケねぇだろうが!!」

 

サラマンダー「おっ、ハモった(笑)」

 

 

竜一「ちっ! 話が脱線しちまったぜ。つぅかな!許すもクソもねんだよこの怪力女!」

 美沙子「あんっっ?!もう一辺言ってみろこのオタンコナス!!😠」

竜一「はいはい何度でも言ってやるよこの化け物女が!」

 美沙子「さっきと違うし!!😠........®☆©‡@※」

 

二人のバトルは終わりそうにもないようだ。 こうして、初の討伐依頼を成功させた美沙子一行なのであった....。

 

To be continued...

 

Ep.1-4 -噂の真相-

美沙子「何これ?! 眩しい!!」

 

数秒で光は収まった。 

 

美沙子「消えた...。 何もなくない? やっぱりデマだったんじゃないの?」

 竜一「何も起こらねぇな。 ちっ!ガセかよ畜生!」

リュウは壁を殴った。

 

「..........。」

 

美沙子「ん?今何か聞こえなかった?」

 竜一「あっ?聞こえねぇよ。もう戻るぞ。」

 

 

「汝.......」

 

竜一「?!何だ、今の声。」

 美沙子「ほらやっぱり! 誰かいるの?」

竜一「誰だ?! 出てこい!」

 

............。

 

美沙子「やっぱり空耳?」

 

 

「汝、黒龍を封ずる者か....。」

 

 

二人「?!」

 

誰かの声が確かに聞こえた。 こちらに何か質問をしているようだ。

 

美沙子「黒龍? 何のことだ?」

 竜一「さっぱりわかんねぇよ。」

 

 

「汝、黒龍を封ずる者か.....。」

 

 

美沙子「また同じ質問だ。多分答えないと進まないか、声の主いなくなっちゃうパターンじゃないこれ?」

 竜一「あっ? そんなワケのわかんねぇ質問答えられっかっつぅの! お前答えろ。」

美沙子「ウソ、アタシ?!」

 

 

「汝、黒龍を封ずる者か.....。」

 

 

美沙子「あぁもうわかったよ! 黒龍だか何だかわかんないけど、ぶっ飛ばしてやるよ!!」

 

「ならば汝に、精霊の力を授けようぞ...。 汝の戦いに、祝福あらんことを.....。」

 

再度岩が光を放った。

 

美沙子「うわっ、またかよ!! 眩しい!」

 

すぐに光は収まった。 そこには褐色肌の高校生位と思われる、少し汚らしい少女が浮いていた。

 

サラマンダー「お前か?! アタシの眠りを邪魔したのは?!😠 極刑だぞ!」

 

美沙子「誰? つか汚っ!w  まさかお前が噂の精霊?!w」

 竜一「まぁ、差し詰めそうだろうよ(笑)精霊なんて大層な名前で呼ばれてっから、どんなもんかと蓋開けてみりゃ、ただの小汚ぇガキじゃねぇか(笑)帰るぞ、美沙子。」

 サラマンダー「何だ貴様ら?!😠ガキだの汚いだの、このアタシを起こしておいて謝罪の一つも無しか?!😠ちなみにアタシは430才だ!このクソ人間共が!😠」

 

美沙子「430才?! それってつまり、アナタは妖怪か何かってこと?」

サラマンダー「妖怪ではない。アタシは精霊だ。」

美沙子「ふーん...。まぁ何が違うのかよくわかんねぇけど、いっか😄」

サラマンダー「所で聞くがお前達よ、返事をしたのは男、女どちらじゃ?」

美沙子「アタシだけど...。」

サラマンダー「ふむ、そうか。 だったら今からアタシはお前の守護精霊になる。 名を名乗れ。」

美沙子「(偉そうな奴だな...外見がガキだから余計に腹立たしい...(-。-;)アタシは美沙子!三浦美沙子!よろしくな!😄お前の名前は?」

サラマンダー「我が名はサラマンダー。炎を司る精霊である。これから存分に我が力を使うと良いぞ😄」

美沙子「へぇ、炎か...。ちょうどアタシの流派も炎帝流だし、ベストマッチだ😄」

サラマンダー「とりあえず、狭いし暗いし、まずアタシをここから出せ😄詳しい話はそっからじゃ😄」

美沙子「OK😄 リュウ、行こう😄」

竜一「おう。しかし、何でオレが祠見つけたのにお前に付いてんだよ?納得いかねぇわ。」

美沙子「だって、返事したのアタシだしぃぃ(ドヤ顔)😁」

竜一「ちっ!絶対オレも付けてやるからな!」

美沙子「ハイハイ頑張って~😁」

 

祠を抜け出し、サラマンダーを味方に付けた美沙子。 この直後、いきなりの実戦になろうとは、まだ知る由もなかったのであった....。

 

To be continued...

Ep.1-3 -ハンター候補生、美沙子。-

-前回までのあらすじ-

日本一強い女の子になる為旅に出た主人公、三浦美沙子。 初めに行った森の中で出会った男、野口竜一からイレギュラーハンターという物の存在を知らされ、候補生となったのであった。

 

美沙子「所でリュウ、試験て年に一回だけなの?」

 竜一「あっ? 7月がダメならもう来年の1月までねぇよ。 だから気合い入れてやれよ。」

 美沙子「そうなんだ...(7月落ちたら向こう半年またリュウの弟子ってことか...絶対嫌だわそんなん...一発合格してやる...!)わかった!ありがとー!😄 聞きたいこと、山ほどあるけれど、また思い付いたら聞くね。」

 竜一「はいはい。」

 

(ガサガサ.....ガサガサ.....。)

 

二人「?!」

空気が張り詰めて緊張感が高まる。

 

........。

 

竜一「イレギュラーか?」

 美沙子「来た! 熊だ! えっ、徳島に熊なんているの?!」

 竜一「朝飯がテメェの方からやってきたぜ! ぶっ殺して熊鍋といこうじゃねぇか!」

 

と、リュウは言ったのだが....。

 

美沙子「やったー!😄 ワンパンでKO~😄 熊さん、アタシの勝ちね♪」美沙子が倒してしまった。 どうやら熊は気絶しているだけの様子だ。

 

竜一「(コイツ...一体何者だ...?!こんな華奢なガキが熊をワンパンだと...?!いや、これは夢だ...きっと三浦美沙子なんて奴ぁ存在すらしねぇ...こんなマンガみてぇな景色有り得ねぇ...!) おっ、おう...ちったぁやるじゃねぇか...!ささっ、熊鍋作るぞ。」

 美沙子「はい? 無駄な殺生しちゃダメだよ😄熊鍋なんてやらないし(笑) 気絶させてるだけだから、目覚めたらお帰り...てか、アタシ達が進もう♪ ご飯ならとりあえずアタシ出してあげるから、どっか後で入ろう♪」

 竜一「けっ、どこまでもキレイゴト並べるガキだな。所でお前、普通じゃねぇな。何かやってたのか?」

 美沙子「空手😄」

 竜一「なるほど。 それでそんな馬鹿力ってワケか...。 わかった。」

 美沙子「とりあえず行こう😄 熊が目覚める前に。」

美沙子とリュウは歩を進める事にした。

 

 美沙子「所でリュウさ、何でこんな所にいたの?」

 竜一「この森にあるって噂の祠(ほこら)を探しに来た。 そこには精霊とやらがいるらしい。 体に宿せば更なる力が手に入るとか入らないとか。ってよ。」

 美沙子「おぉ、そんなのがいるのか! 冒険て感じするな!😄 行こう行こう!」 

竜一「地図がある。合ってるかどうかは知らんが、とりあえずコイツをあてにして向かうぞ。」

 

 

一時間程歩いただろうか。 噂ではなく本当だったようだ。

 

二人「あった....!」

 竜一「よぉし、中に入るぞ。」

 美沙子「行こう行こう😄」

 

美沙子「てか、暗い...何も見えない...😥」

 竜一「旅に出るとかほざいてんならな、ヘッドランプ位持っとけこのアホんだらが。」

美沙子「すいません...😞」

美沙子「うわあぁっ!」

 竜一「っだよ!うっせぇなっ!ただのコウモリだろうが!」

美沙子「ご、ごめん...見えなかったから...」

 

10分程歩いただろうか、少し先に光が見えた。

 

美沙子「ねえ、あそこじゃない?」

 竜一「おぉ!多分そうだ。急ぐぞ!」

美沙子「わっ、ちょっと待ってよぉ!」

 

段々と光が近付いてきた。ほどなくして着いた場所はかなり広く掘られているようだ。

真ん中には一つ飛び出た角のような形をした岩がある。 何か貼られているようだ。 

 

二人「着いた。これか?」

 

竜一「この札を剥がせば精霊とやらが出てくるって算段か。いかにもって感じだな(笑)」

 美沙子「ちょっと、そんなすぐ剥がしていいの?」

竜一「もう剥がした。」

 美沙子「えぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

岩から強烈な光が放たれた。

 

二人「うわっ!何だこれ! 眩しい!!」

 

はたして噂の真相は....二人はどうなってしまうのか....。

 

To be continued...